慶應法学部のFIT入試こんな感じでしたよ?【総合型選抜】前編

慶應法学部のFIT入試こんな感じでしたよ?【総合型選抜】前編

慶應義塾大学法学部法律学科にFIT入試B方式で合格した筆者がその時のことを思い出してゆるく綴ります。 FIT入試受験予定もしくは受けるか迷っている人へ。役に立つかは分かりませんが、私の場合はこんな感じでした。 それ以外の人へ。暇つぶし程度にはなっていると思います、ふーんと思いながら読んでみてください。

(読み飛ばしてOK)はじめに

こんにちは、あるいはこんばんは!最近英語の先生が教室に入ってくる時の挨拶です。結構気に入ってるので使ってみました。

まとめ記事を書くのは二回目です。一本目はまあまあ長くなってしまったので今回は短めにしたい……ということで、今回は前後編でお届けしたいと思います。試験も一次(書類)二次(対面)があったので、志望理由書編と総合考査(という名前の小論文)・面接編に分けます。実は最初は普通に一本の予定だったのですが、試しにちょろっと書いてみたらやっぱり長くなってしまいそうだったので……泣く泣く半分に分けることにしました。この話どうでもいいですね。本題に入ることにしましょう。

 

 

慶應法学部のFIT入試とは?

入試に関する情報は年によって変わることも多いのでちゃんと公式な情報を参照していただきたいところです。が、暇つぶしにこの記事を読む人もいるかもしれないので私が受けた2024年度入試の概要をさらっと書いておきます。

 

2024年度慶應義塾大学法学部FIT入試(総合型選抜)法律学科B方式

 

募集人員法律学科A方式B方式合わせて最大80名(政治学科も同じ)

 

日程:インターネット出願は8月下旬(詳しくは忘れた)

出願書類の郵送締め切りが9月5日(1ヶ月間毎日意識していたので覚えている)

一次(書類選考)合格発表9月19日

二次試験(@三田キャンパス)9月24日(一次の合格発表から二次まで1週間ないのキツい)

合格発表11月1日(謎に試験から合否出るまで焦らす)

 

B方式の提出書類:個人情報とか事務系のを除くと、志望理由書(2000字)、志願者調書(受験生自身についての400字くらいで答える短い問いが4問)、高校の先生の推薦書

 

B方式の二次試験内容:総合考査I(表とかグラフとかが出てその傾向をまとめるタイプのデータ分析型小論文)(400字・45分)、総合考査II(クセ強なお題のテーマ型小論文)(400字・45分)、面接(10分)

 

(おまけ)A方式との違い:一次の提出物から二次の試験も全然違う、まず応募資格が違って、A方式大体誰でも受けられる・提出物多い・模擬講義とかある・合格率低い 一方B方式評定平均に制限あり・提出物は少ないが高校の先生の推薦が必要・合格率高め みたいな感じ。

 

ちなみにA・B併願も可能で、両方受ける人もかなり多いみたいです。私はそのことを知らなかったのでB方式しか出願していませんでした。まあでも、もしそれを知っていたとしても準備期間の短さ的に二つは無理だったかなと思います。

 

 

どうしてFIT入試を受けることにしたのか?

・どっかしらの総合型選抜を受けたかった

私の地元は探究学習が盛んで、私は高校では文系と理系の間にひっそり存在する探究系(?)のクラスに所属していました。一人一人がテーマを決め、自由に調査・研究するクラスには、例年学校推薦(国公立)や総合型選抜(国公立も私立も)で進学する人が多数いました。探究で裁判員制度を扱った経験から本格的に法律を学びたいと思った私も、どうせならその成果を入試に活かしたいと考えていました。また、平均評定が高めだったことも理由のひとつです。

総合型に挑戦したい気持ちもあるけど、志望理由書作りやら面接練習やらで一般の勉強する時間が減ってしまう……こんな感じで悩み続け、先生や母に相談するうちに、「一般選抜が本命で、総合型は落ちる前提で練習ってことにしよう!」と決めました。一般選抜の前に試験本番の感覚を掴んでおきたかったからです。もし万が一総合型で合格したら、年内に進路が決まるしそれはそれで良いだろう、とも思っていました。

 

・入試方式が自分に合っていた

文章を書くのは結構得意かつ好きだった(だから今もこうやって文章を書いている。締め切りは守れていない😢)ので、小論文が重視されるFIT入試はありがたかったです。

この文章をお読みのあなたは、FIT入試B方式の総合考査IIの過去問を見たことがあるでしょうか?10歳の子に民主主義について説明することを求めるものや、政治家としてSNSのアンチコメントに返信するもの、「若い世代の声を政治に反映させるため年金受給者の参政権をなくす」という架空の制度を評価するものなど、少しクセのあるお題が並んでいます。私はこの過去問を見た時すごくワクワクして、こんな変な文章を書かせる大学に入りたいな、と思うほどでした。

面接も、探究学習関連で複数の専門家へのヒアリング調査をしたり研究成果を発表する機会があったりしたおかげで、初対面の大人と話すことに抵抗はなかったので「いけるっしょ」と思っていました。(のちに面接練習で心をバキバキに折られまくることになるとは、この時は思いもしなかった……)

 

・やっぱり知名度高いしなんとなくカッコいい

正直最初興味持った理由はこれです。担任の先生がFIT入試を紹介してくださった時、今まで学力的に選択肢に入っていなかった慶應が「もしかしたら、ワンチャンあるで」の範囲内に突然入ってきたので「これは……!」と思って超短期間で大学と入試について調べました。

 

・一般選抜が厳しかった

実は私は1年生の秋頃には志望校を決定していて、そこに入るための道は一般選抜しかありませんでした。毎回模試の第一志望はそこの名前を書いていましたが、ずっとE判定で、3年生に上がる頃になると「流石にそろそろヤバいな……」と思うようになりました。法学部に入って法律を勉強することが目標だったので志望校を下げて別の大学にすることも考えましたが、なかなかピンとくるところがなく、第二志望以下はなんとなく、という感じで決めていました。

(これは余談ですが、結局最初に第一志望に決めた大学は慶應に合格した11月1日まで第一志望のままでした。あのまま勉強を続けていたらどういう結果になっていたんだろう?とは少し思います)

 

・合格可能性

FIT入試B方式は意外と倍率が低く、私が受験した年の前年(2023年度入試)は超ざっくり計算すると一次から二次1.5倍くらい、二次から合格1.5倍くらいで5人に2人は受かる感じでした。(詳しくは大学のパンフレットを見てください!!!!あくまでも超ざっくりです)(個人的には締め切りが他の大学に比べてだいぶ早いからじゃないかと思っている。試験が早いので進路内定も多分クラスの大学進学組で一番のり?だった)しかもB方式には「地域ブロック」というそれはそれはありがたい制度があって、基本的に地域ごと(「北海道・東北ブロック」とか「南関東」とか)の選考になるので、多分地方は実質倍率がもっと低い、ということになります。

ずっと別の大学を第一希望にしていたとはいえ、やっぱり総合型選抜を受験するからにはちゃんと合格する可能性があるところを選びたいと思っていました。

 

・OCがいい感じだった

私は地方出身者のくせに、大学は現地に行って自分の目で見て決めたかったので、オープンキャンパスガチ勢でした。(その節はありがとう母……)いくら憧れの大学でも入試方式が良くても現地に行かないとわからん!!ということで、三田キャンパスで開催されるオープンキャンパスに行きました。大都会の真ん中ガラス張りの門重厚感あふれる赤レンガの建物に圧倒されました……。そこでFIT入試合格者の話や塾長の話も聞けたのでこれは本当に行ってよかったです。(自分は謎に「大学の建物」とか「キャンパスの雰囲気」とかを重要視していて、ビルの中で完結するキャンパスライフは嫌だった)(まあ日吉にはガラス張りも赤レンガもないことを後から知るのですが)

 

 

受験決定から爆速提出書類準備

なんやかんやでFIT入試を受けることにしたのは3年生の夏。この時点で一次の書類選考締め切りまであと1ヶ月と1週間くらいしかありませんでした。以下、その時のスタディープラスの記録をもとに書き起こした時系列です。

7月中旬 担任の先生から三者面談で私大法学部の総合型選抜をいくつか紹介される(全てはここから始まった……担任の先生が違う人だったら今私はここにいません、本当に先生ありがとう) そこから一週間 自分でリサーチ FIT入試に乗り気になる

7月下旬 受験することを仮決定し、志望理由書を書き始める(元々学校で全員書かされたものはあった。それも参考にしつつ)

7月31日 以前からお世話になっていた地域の探究学習コーディネーターさんに相談

8月1日 担任の先生に相談

8月3日 吹奏楽部の県大会、やっと部活引退(ちなみにこの時まで週6で部活をやっていた🫠頭おかしい)

8月4〜6日 二泊三日の関東方面OC旅で8校見に行く(総合型も受けるけど普通に落ちる前提で考えていたので、一般受験受けるかもってとこをみまくった)(なんならこの時指定校で二つほどアリかも……ってとこがあって、そこも見に行った) 書類締め切りまで1ヶ月を切る

8月4日 慶應義塾大学オープンキャンパス@三田 大学パンフと法学部パンフを手にいれる 在学生座談会みたいな企画でFIT入試で法法に合格した人の話を聞き、「すげぇ……立派だ……」と思う 受験を本格的に決意

8月7日 志願者調書(短い問い4問)を書き始める 2日に1問ペースで書く

8月12、13日 またもやOC旅で2校見に行く 日吉に初めて行く(日曜日で全然人がいなかった)(一箇所に自販機が10台くらい置いてあったのが衝撃だった)(突然のオープンキャンパスあるある:不織布バッグもらいがち、大学印の水もらいがち)

8月18日 進路室で過去の受験レポートをもらう(うちの学校には過去に受験した人がいなかったので、どこの誰かもわからない人のやつ) どこの誰かもわからない人の志望理由書や面接の内容が専門的すぎて意味が分からず、ちょっと萎える まあでも自分も裁判員制度のことなら普通の高校生よりは詳しいだろう、と自分を元気づける

8月20日 付箋貼ったりマーカー引いたりしながら真面目にパンフレットを読む

8月21日 志望理由書のかけら集め(付箋にアイデア出し)

8月24日 志望理由書ざっくり流れ決め 書類締め切りまであと2週間

8月25、26日 高校最後の文化祭(装飾やポスターに美術の才能を遺憾なく発揮)

8月27日 志望理由書結論を前に詰まったのでできたとこまで(3分の2)くらい文章化

8月28日 ネット出願する 証明写真がいい感じに撮れてご満悦 志望理由書とりあえず完成

8月29日 添削してもらった志望理由書を直し

8月30日 ここでまさかのコロナになる(衝撃の展開)書類締め切りまであと5日

9月2日 実はまだ志願者調書の短い問いを一問残していた(衝撃)ので解答を作る

9月3日 志願者調書を(仮)で仕上げる 担任探究コーディネーターさんが1日で添削してくれる、神 志願者調書4分の3清書 ペン一発書きが想像以上に大変で翌日の朝4時半までかかる(おはよう朝日)

9月4日 志願者調書は最後の一問が決まらず担任と作戦会議したのち全て書き上がる㊗️ 志望理由書清書にまたもや手こずる(2000字書くのに4時間かかった……修正テープ使わせてください……) ギリ朝日とエンカウントしない時間に完成!

9月5日 書類締め切り日(当日消印有効) 授業後、担任の先生に最終チェックしていただく 必要書類を封筒に詰めて、郵便局に速達・簡易書留で託す

 

ここから怒涛の二次試験対策が始まるわけですが、想像以上に長くなってしまったので一旦ここまでとしたいと思います。改めて見てみると、「いや〜自分よくやったな〜」という感想しか出てきません。もう絶対やりたくない。先生探究学習コーディネーターさんもよく付き合ってくれたよな〜と思います。感謝でしかない……だってコーディネーターさん全部ボランティアですよ、今流行りのやりがい搾取って言われないかしら。毎日こんなことをしていたので、やっぱり一般選抜の勉強はあまりできず、塾の先生が出す英語の課題をどうにかやってきて単語を隙間に覚えるくらいしかやっていませんでした。合格したからよかったものの、夏休みは丸ごと潰れたのでやっぱり一般と総合型を併願する人はここのところよく考えたほうがいいと思います。

 

 

さいごに

ここまで長々とお読みいただきありがとうございました!

参考になるところがあったかはわかりませんが、ふーんこういう人もいるんだーと思っていただけていれば幸いです。

後半は二次試験までのスケジュール二次の内容受験してみての感想これから受験する人に向けてのアドバイスなどを書く予定です。(また長くなる予感)いつ記事ができるかは未定ですが、FIT入試の一次締め切り前には出せればいいなと思っています。FIT入試を受けるにしろ受けないにしろ、慶應に合格するにしろ不合格するにしろ、あなたの大学生活が良いものとなることを願っています🌸 ありがとうございました!!

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