慶應法学部のFIT入試こんな感じでしたよ?【総合型選抜】後編【小論文】【面接】

慶應法学部のFIT入試こんな感じでしたよ?【総合型選抜】後編【小論文】【面接】

慶應義塾大学法学部法律学科にFIT入試B方式で合格した筆者がその時のことを思い出してゆるく綴ります。 FIT入試受験予定もしくは受けるか迷っている人へ。役に立つかは分かりませんが、私の場合はこんな感じでした。 それ以外の人へ。暇つぶし程度にはなっていると思います、ふーんと思いながら読んでみてください。

※こちらはこの記事の後編になっています!前編をまだ読んでいない方はそちらを先に読むことをお勧めします!

後編は二次試験の科目ごとに試験の概要、対策、その他受けてみての感想などを書いていきます!どうぞ最後までお付き合いください😘

 

総合考査I(データ型小論文)

『与えられた資料(グラフ、表、データ、条文、判例など) から読み取れることを400字程度にまとめてもらいます。社会科学に必要な論理的な思考力、考察力を評価します。』(2025年度のFIT入試募集要項より)

試験時間は45分間。私はざっくり、20分資料を読んで(資料が複数ある場合グループ分け傾向をばーっと出す20分で実際に書く5分見直し推敲というように時間配分を決めていました。

原稿用紙は2024年度入試と変わっていなければA3タテ横書きです。これ、よくある原稿用紙よりでかいし謎に横書きなので「練習と形式が違う!」と動揺しないよう注意です。

それから、去年の私は資料が英語だったという受験レポートを読んで「45分で英語資料読み解いて書くとこまでいけんのか……?(ドキドキ)」と思っていましたが、英語は英語でも全然長文とかではありませんでした。24年度の総合考査Iではロシアのプーチンさんの信頼度のグラフ数ヶ国分が出ましたが、” Japan” とか”France” とか” reliable” とかの意味がわかれば大丈夫でした🤪

この試験はひたすら冷静に資料を分析して書くべきことに漏れがないようにしましょう!

総合考査II(テーマ型小論文)

『与えられたテーマのもと400字程度の小論文を書いてもらいます。ここでは、創造力、独創性,発想力を考査します。』(2025年度のFIT入試募集要項より)

試験時間はこちらも45分間。IIの時間配分は、20分でテーマについて要素出し考えを膨らませる20分箇条書きでゆるく流れを決めた後に実際に原稿用紙に書く5分見直し推敲

問題のクセが強くて面白いのはこっちです。それゆえに難しくて演習が必要なのもこっちです。もし人工言語「エスペラント語」が普及していたら?(2017年度入試)、人間が空を飛べるようになったら起こる社会問題は?(2016年度入試)。まさに募集要項にあるように「創造力」「独創性」「発想力」が試されている感じ。たくさん過去問演習をしたところで、この全然予測できない問題に太刀打ちできるようになるのか??という疑念はありますが、どうやって自分が持っている知識と結びつけるか、どうやって「与えられたテーマ」をシミュレーションするか、慣れるためにはやはり演習が一番だろうなと思います。

私の場合、この総合考査IIでは思いがけず自分の実体験が役に立ちました。2024年度入試は、とある地方の県知事の立場で県内から県立大学への進学者を増やす政策を論じるというもの。FIT入試レポの前編にちらっと書いたように、私の地元は探究学習が盛んで、公の機関と民間団体が協力してまち全体で教育するという体制作りが進んでいたので、自分が参加した取り組みやイベントからだいぶヒントをもらうことができました。まあこんなラッキーはそうそうないと思いますが、いつか読んだ本やいつか友達とした会話が使えた!みたいなことは普通に起こりそうな気がします。そういう意味で、フィクションもノンフィクションもたくさんインプットしてアウトプットして引き出しをすぐ引き出せる場所に出来るだけたくさん用意しておくのがこの試験の効果的な対策です。だいぶ広くてぼんやりしてるけど🙄

 

FIT入試B方式の総合考査(小論文)はどちらも【時間短い・文字数少ない】ということが特徴です。つい文章をだらだら長引かせて書いてしまう私には困った制限である一方、試験が長すぎると眠たくなってしまう私にはありがたい方式でした。

これは完全に余談なんですけど、いません?すぐ眠くなっちゃう人。「テストで眠くなる派」代表の私としては、120分の試験は長すぎます。本番は2日に分けてやるテストを1日に詰め込む模試は最悪。寝ない方が無理でしょ。あれほんとどうにかした方がいい。この問題は結構本気で悩んでいて、慶應のオープンキャンパスの在校生質問コーナーで聞いてみたら「スタンフォード式最高の睡眠」を読めと言われました。高校の先生には「解答を早く終わらせて残った時間寝れば?」と言われました。たしかに〜。

 

面接

約10分の個人面接。試験官は去年は2人でした。

私が受けた面接と過去の受験レポートを読んだ感じ、「高校時代頑張ったこと」や「自分の長所と短所」みたいなよくある質問というよりは志望理由の主なネタとした法律・政治系の話題についてどんな考えを持っているか聞かれるようでした。だから他人の受験レポートの面接でされた質問の欄を読んで「〇〇(どっかの国)の△△制度について?!そんなの聞いたことねぇわい、そんなこと聞かれても何も答えられんわい」と戦慄しましたが、それはその人が高校時代に取り組んだことか大学で学びたいことか将来成し遂げたいことか何かで志望理由にその話題を取り入れただけであって、「裁判員制度に関する探究学習」を軸にしていた私にはちゃんと裁判員制度に関する質問しか来ませんでした。その題材を取り上げるからにはそれなりの知識と見解を持っているんだろうな、と言われている気がしました。

で、この面接というものを高校の先生と練習するときに私は大苦戦しまして、毎回泣きました。小論文対策は結構楽しかったし添削担当の先生にも基本褒められていたので良かったのですが、面接練習は本当にキツかった……。まず、短く簡潔に答えられない。すぐ「なんか」って言っちゃう。「こういう理由で、こういう考えです」と言いたいとき、「こういう理由」の部分をだらだら喋っているうちに、あれ、結論自分は何を言いたかったんだっけ……?ていうか質問なんだっけ😱となってしまう。すぐに質問の意図を把握できない回答を瞬間的に用意できない。そもそも、会話形式じゃなくて一方的に面接官が質問して自分が答えて、その答えに対するリアクションは特にないっていう面接独特の雰囲気が無理。このように、八方塞がり状態で最悪でした。どうして自分はこれまでの人生こんなに何も考えずてきとーに生きてきたんだ……どうして自分はあんなに簡単に受験することを決めちゃったんだ……みたいな後悔がぐっるぐる渦巻き散らかして最悪でした😃

では、この最悪状況を私がどう打破して合格に漕ぎつけたのかと言いますと、

何も解決しないまま当日を迎えました!

でも本番試験官の先生優しくて、「面接」というより「面談」に近い話し方をしてくださったおかげで救われました。先生方、その節は本当にありがとうございました。もともと学校の先生と話すのは好きな方だったし、「初対面の偉い人耐性」も高校時代に付けていたので、「会話が成立するようになったことでうまくいきました。会話だったら一回の返答で全部伝えないといけないという気負いもなくなりますしね。本番は法律に関する雑談を初対面の人としたくらいの感覚でした。ただ私の試験官運が良かったということでもなくて、このパターンは結構多いみたいです。受験が終わった後高校の友達と話していても「思ってたよりフレンドリーだった!」「怖くなかった」と言っていた人が多かった印象でした。まあもし仮に圧迫面接をしてくるハズレ面接官に当たった場合、入学してからその教授の授業を受けるのも嫌ですし、その大学にはご縁がなかったってことでいいんじゃないですかねーー。

二次試験までのスケジュールとちょっとしたアドバイス

前編に書いたように1日刻みでやったことを書こうかとも思いましたが、書類を提出してから二次試験までの20日弱の間、初めは2日に1回、最後の週は毎日面接練習(面接担当の先生2人日替わり)をして、小論文も同じような頻度で過去問演習(1回書いたら2人の先生に添削依頼)というふうに同じことを繰り返していただけなので省略します。

ここで言いたいことは、20日前じゃ始めるのが遅すぎるということです。実際面接は練習の時点では何も解決しませんでしたし、本当にギリギリでした。この文章を読んでいる方はすぐに二次試験の対策を始めて下さい。先生のアポ取って面接練習してもらってください。

あと、アドバイスとしては、担任の先生なんかは夏は大忙しだと思うので、3年生の担当じゃない人でちょっと仲良い感じの先生に「〇〇先生、今って手空いてたりされませんか〜?😚」と聞いて仮に手が空いてなくても無理やり空けていただいて面接練習をしてもらったり小論文の添削をしてもらうことです。図々しいくらいで良いと思います👍

さいごに

1年前の自分とその周辺を思い出してみて、なんだかんだ色々うまくいって良かったなーーーと感じました。それから、1年前、志望理由書や面接を通して大学に「宣言」した自分に恥じないよういろんなことにチャレンジして人生充実させていこうやとも思いました。

この長ったらしい記事を読んでくれたそこのきみ!有益な情報が得られたかはわからないけれど(最初から私はこの記事で有益な情報が得られるとは一言も言っていない)、面白がって読んでくれていたら筆者はとても嬉しいです。ありがとうございました!

新着記事